MainImage

2021.12.15更新

今日は、突然ですが
皆は虫歯ってあるの?歯磨きってどれくらいしているの?
お婆ちゃんは総入れ歯だけど、老人は皆歯がないの?
などなど疑問に思った事はないでしょうか。
そこで今日は、日本人全体の口の中を見て行きたいと思います

用いるのは厚生労働省が5年に1度実施している、歯科疾患実態調査です
2021年12月の時点で最新の物は2018年に調査した物なのでそれを使います


まずは乳歯です

4歳から8歳未満で乳歯に虫歯がある、または治療した子供は40%前後

この数字、もしかしたら多いと感じる方もいるかと思いますが、昔に比べて明らかに下がっています。
特に3歳から8歳までの子供で顕著に下がっており、保護者の方々の意識が変化しているのが見て取れますね。


永久歯を見ていきます
永久歯の調査は幅広い年代に跨りますので年代ごとに見ていきましょう
5歳から9歳未満で永久歯に虫歯がある、または治療した人は10%未満

10パーセント未満なので、とても少ないですが
永久歯の数が少なく、まだ萌出から間もない事が大きな要因かと思います。

これが成人後になりますと
25歳から80歳未満で永久歯に虫歯がある、または治療した人は80%以上
35歳から55歳未満では、永久歯に虫歯がある、または治療した人は100%近く
とても高い数値となっております。
もっとも5歳以上35歳未満で見ると昔より減少傾向にあり、ここでも人々の意識が高まっているのを感じます。
一方で65歳以上は増加傾向にあります。
これは。高齢者の意識が低いという事では決してなく、昔に比べ高齢になっても歯が残っている方が増えた事によります。


次は喪失歯についてです。
これも世代によって大きく幅がありますので分けてみて行きます。
15歳から24歳までの人で歯を1本以上失った人は3%未満
その後世代を追うごとに増えていき
40歳から44歳までの人で、歯を1本以上失った人は41パーセント
55歳から59歳までの人で、歯を一本以上失った人は72%
65歳以上の人で歯を一本以上失った人は87.9%から97.1%
となっています。
歯を失った人の割合も減少傾向です。

ここで高齢者の20本以上自分の歯を有する人の割合を見ます。
自身の歯が少なくとも20本以上残っていれば、ほとんどの食べ物がおいしく食べられるため、高齢者残存歯の1つの基準となっています。
75歳以上85歳未満の人で20本以上自身の歯が残っている割合は51.2%
と言われています
この割合は1993年に行われた調査より大きく改善しており、元気な高齢者が増えている要因かもしれません。
ただ85歳以上に限ってみれば25.7%となり低い状態となっています。

次に歯茎についてです。
まず歯肉に出血があった人の割合です。ここでの歯肉出血は。歯周検査においての出血確認となっています。
年代によりバラつきがあり
歯肉出血は15歳以上のそれぞれの世代で30%を超え、30歳以上55歳未満で40%を超える

4mm以上の歯周ポケットを有する人の割合です。歯周ポケット4mmは歯周病診断の1つの基準となります

4mm以上のポケットを有する人の割合は65歳から69歳までが最も多く60.5%
15歳から24歳で17.6%であり、世代を追う毎に増加し
50歳以上全ての世代で50%を超える

虫歯や喪失歯は年々減少していますが、歯周疾患に関しては、そこまで顕著な現象が見られていません。

では
日頃の歯磨きに関する項目を見ていきます。
ここでは1歳以上の人を対象として算出しています。

デンタルフロスや歯間ブラシを使っている人は、男性の約30%、女性の46%
となっており全ての世代で女性の方が使用率は高くなっています。

歯磨きの回数は
毎日みがく人が95.4%であり、そのうち1日に2回以上みがく人が77.0%で最多
みなさん1日2回が標準となりつつあるようですね。

最後に舌の清掃についてです
舌の清掃を行っている人の割合は、男性で16.6%、女性で22.3%

ご自身と比べてみて如何だったでしょうか。
普段あまり意識しない情報だったかと思います。
昔は、歯なんて年取れば無くなるんだよ、なんて意識もありましたが
日頃からケアする事で虫歯を極力少なく年齢を重ねても自身の歯で物をしっかり食べる事は可能になります。
代えの利かない、ご自身の一部、ぜひ大切にしてあげてください。

ブログ用

今回は、数ある調査の中の幾つかを抜粋しました。より細かい情報も厚生労働省で公開されていますので、興味がありましたら直接見てみてください。

歯科疾患実態調査|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

 

藤沢市 六会日大前 阿南歯科 歯科医師 岩本

投稿者: 阿南歯科

インターネットでの診察予約はこちら ブログ ブログ
訪問歯科診療について GuidDent 歯医者の選び方2019年 身近でやさしい医療メディア MedicalDOC