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2021.06.11更新

皆さんこんにちは。阿南歯科、歯科衛生士の八木です。
そろそろ梅雨入りも近いようですが、いかがお過ごしでしょうか。

本日は唾液の役割についてお話ししたいと思います。
唾液と聞くと「ツバ」などから汚いものとイメージする人もいるかもしれません。
しかし唾液は私たちの健康維持には必要不可欠な物質でとても素晴らしい力を持っているんです。

皆さん、唾液はお口の中のどこから分泌されるかご存じですか?
唾液は耳下腺、顎下腺、舌下腺の大唾液腺と7つある小唾液腺という唾液をつくる腺から分泌されます。サラサラした唾液とネバネバした唾液がありますが、サラサラ唾液は主に耳下腺から分泌され、副交感神経が優位に立っているときでリラックスしているときに分泌されます。ネバネバ唾液は交感神経が優位に立っているときなので、緊張したりしているときに分泌されます。部活の試合や大会、試験のときなど緊張する場面でお口の中がカラッカラ、そんな経験はありませんか?それは交感神経が優位に立つことにより唾液の分泌量が減り、ネバネバ唾液が多く分泌されるからなのです。

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人の唾液分泌量は一日平均およそ1,000~1,500mlと言われており、500mlのペットボトル2~3本くらいと考えると、意外と多くてびっくりしますね。
唾液成分のうち、99.4%は水分で残りの0.6%の成分がとても良い作用をもたらしてくれるのです。

<唾液の働き>
唾液には食物を湿潤させ、食塊形成を容易にして、咀嚼・嚥下を行いやすくする「潤滑作用」があります。また口腔内を湿潤させることにより口の運動や発音を円滑にします。
そして唾液は単に食塊を潤滑に移動させることだけに寄与しているわけではありません。口→食道→胃→腸→肛門と続く消化器系の最初のステージで、消化を大いに助けてくれる「消化作用」があります。唾液中のアミラーゼという酵素によりデンプンが分解され消化しやすくなります。
他にも唾液には「殺菌作用」があります。唾液中に含まれるリゾチームという酵素やラクトフェリンというたんぱく質の作用によるものです。
また食べ物・飲み物やお口の中にいる細菌が出す酸によって、お口の中が酸性に傾き虫歯になりやすい環境になってしまいます。唾液には酸性に傾いたお口の中を中性に戻そうとする「緩衝作用」という働きがあります。
「歯の再石灰化作用」は、唾液にはカルシウムイオンとリン酸イオンが含まれているので、歯の表面のエナメル質が脱灰すると、これらのイオンのおかげで歯の表面の溶けだした部分が修復(再石灰化)されます。

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常に歯の表面では脱灰と再石灰化が起きていますが、唾液の力によって虫歯になりにくくなっているのです。
唾液ってすごいですよね。しかし歯磨きをしなかったり、間食が多くダラダラと食べたりすれば、口腔内が酸性になっている時間が長くなってしまいますので、虫歯になりやすくなってしまいます。唾液の作用の効果を発揮させるためにも、食事の時間や間食の回数を決めて、食べた後はハミガキをして虫歯になりにくい環境を作りましょう!!


藤沢市 六会日大前 阿南歯科 八木

投稿者: 阿南歯科

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