虫歯の進行
2020.05.31更新
こんにちは、歯科医師の八木です。
緊急事態宣言も解除されましたがまだまだ油断できない日々が続くかと思います。
皆さん体調管理には引き続きお気を付けください。
さて、今回は虫歯の進行についてお話ししたいと思います。
普段、私たちはむし歯のことを「カリエス:caries」と呼び、その頭文字をとって「C」と表記します。またその進行具合によりC0~C4と分類されます。
【健康な歯】
エナメル質、象牙質、歯髄の3層構造。
【C0:初期虫歯】
歯の表面のエナメル質が溶け始めている状態。見た目では白く濁って見えますがまだ穴はあいていません。症状も出ることはほとんどありません。
治療は歯磨きやフッ素など予防処置により再石灰化を促します。
【C1:エナメル質の虫歯】
C0に比べエナメル質への虫歯が進行し実際に穴があき始めている状態です。多少しみるといった症状がでることもありますがそこまで痛みがでることはありません。
治療は虫歯ができた面にもよりますが削ってプラスチックを詰める治療でできる場合が多いです。
【C2:象牙質の虫歯】
虫歯がエナメル質を超え象牙質に達している状態です。冷たい物や甘いものがしみたり、たまに痛むこともあります。
治療は虫歯を削り、プラスチックを詰めたり、インレーと呼ばれる型取りの詰め物入れる場合が多いです。C1の状態より虫歯が大きいので削る量も増えてきます。
【C3:神経まで達した虫歯】
虫歯がいよいよ神経まで達した状態です。ここまでくるとしみるのはもちろん、何もしない状態でもズキズキと痛むことがあります。
治療としては根の治療を行いクラウンと呼ばれる被せものを入れる場合が大半です。なので削る量もかなり大きくなります。
【C4:歯根まで達した虫歯】
虫歯が進行し歯の大部分を失ってしまった状態です。神経は死んでるパターンが多く、根の先まで細菌が侵入していることが多いです。根の先に細菌が入ると膿んでしまい痛みが出ることがあります。
根の治療で残せる可能性もありますが抜歯になるケースも少なくありません。
以上が虫歯の進行による分類になります。
虫歯は進行すればするほど大きく削ったり、場合によっては抜歯になってしまうこともあります。
そのためにも予防と早期発見・早期治療が大事になります。
日々のブラッシングを欠かさないことと、歯医者を定期的に受診することにより虫歯がまだ小さいうちに発見し、小さく削って治すことができます。
皆さん是非定期検診にはお越し下さい。
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