こんにちは。
阿南歯科、歯科医師の八木です。
8月も終わり、少しずつ寒くなってきましたね。季節の変わり目、体調管理にはより一層気を付けていきましょう。
さて、突然ですが皆さんは『オーラルフレイル』という言葉をご存じでしょうか?最近ではいろんなメディアに取り上げられているので言葉だけは聞いたことあるかもしれませんが、内容までは知らない方も多いのではないでしょうか。
高齢期になり心身の機能や活力が衰え、虚弱になった状態を『フレイル』と言い、要介護になる手前の段階にあたります。その中でもお口に関する症状を『オーラルフレイル』と言います。世界に名だたる長寿国となった日本において、その寿命の長さだけではなく健康寿命(QOL)を延ばすということでも重要な概念となります。
最近・・・
・硬いものが食べにくくなった
・滑舌が悪い
・食べこぼすことが多くなった
・お口の中が乾燥する、ニオイが気になる
・食欲がわかない、少ししか食べられない
上記のような症状が頻繁に出てくるようなら要注意かもしれません。
オーラルフレイルは将来の介護リスクを高める“お口のささいな衰え” が積み重なった状態です。実際に放置していれば要介護認定や死亡のリスクがおよそ2倍になるという研究結果も出ています。
初めはささいな変化かもしれませんが放置していればお口の機能低下、やがては心身の機能低下につながるのです。
なので、オーラルフレイルを早く見つけしっかりと対応することが大切です。
では、どのように予防したらいいのでしょうか?
1つはお口の健康を保つためにも歯科医院の定期検診に通いましょう。
定期検診に通うことで異常があれば早期に発見することができ、対応(治療)することができます。また、予防の観点からもその都度適切なアドバイスを受けることができます。
2つ目は適切なセルフケアを行うことです。普段からお口の健康に意識を持ち、お手入れをしっかり行いましょう。
3つ目にお口の運動や唾液線のマッサージをすることも大切です。
口の開け閉めの運動や舌の運動。また、「パパパパパパパパ」、「タタタタタタタタ」という感じに発音するだけで体操になる『パタカラ体操』といったものもあります。
「今はまだ大丈夫」なんて思っているといつの間にかオーラルフレイルになっているかも!?
将来、要介護にならずQOLを高めるためにもオーラルフレイルの予防はとても重要です。
気になる症状がある方はお気軽にご相談下さい!